お金があれば行けた。贋作展【TO DECEIVE: FAKES AND FORGERIES IN THE ART WORLD】
この前、贋作の中にあるオリジ ナリティは評価されても良いのではないかという記事を書いたのですが、贋作に焦点を当てた企画展示が世界を巡回していたそうです。
http://www.intenttodeceive.org/
【TO DECEIVE: FAKES AND FORGERIES IN THE ART WORLD】
この、【TO DECEIVE: FAKES AND FORGERIES IN THE ART WORLD】という展示は、マサチューセッツにあるMICHELE & DONALD D'AMOUR MUSEUM OF FINE ARTSINTENT を皮切りに、計4つの美術館を約1年かけて巡っていたそうです。行きたかった……!!!!!
展示される作品の作者は、メ―ヘレンだけではなく、ルノワールやモディリアーニを手掛けたハンガリー出身のエルミア・デ・ホーリー(Elmyr de Hory)やシャガールやマティスなどを手掛けたイギリス出身のジョン・マイアット(John Myatt)、エリック・ヘボン(Eric Hebborn)、アメリカ出身のマーク・ランディ(Mark Randis)など、世界屈指の贋作家ばかりです。上に紹介したWebサイトでは、作者のプロフィールがかなり詳しく載っているので、興味のある方は是非覗いてみてください。
私が特に気になった作者は、統合失調症を患いながら作品を手掛けていたマーク・ランディでした。彼は、メーヘレンやヘボンのように、売却したり専門家を騙すために贋作を手掛けたのではなく、美術館や大学用の複製品の作り手としてその才能を発揮していたようです。商業用に贋作を手掛けていた他の4人の作者と彼を同じように扱って良いのか少し疑問に思いますが、どんな利用のされ方をしていたにしろ、有名な画家の複製品を作ったということでは同じなのかもしれないですね。
この展示はもう終了してしまったようですが、日本には、滝川太郎という西洋画を主として描いた有名な贋作家もいるので、いつか彼と馳せて日本でも贋作展を開催してみても面白いかもしれません。
私もせっかく学芸員資格を取得したので、今度企画をしてみようかな……